こんにちはみのむしチャンネルです。
私が最も影響を受けた日本人ミュージシャンは、福岡県が生んだ私のアイドルTULIPです。
2024年7月に【50周年記念ツアー】を終え、メンバーも(ファンもお互いに)かなり高齢になってきているので、生でライブが観れることはないものだと覚悟しています。
と言いつつ、1989年の中野サンプラザ(初回解散コンサート)を観て涙を流した者としては、メンバーが元気ならば【奇跡は起こる】と勝手に信じています❤
本投稿ではTULIPを聴き込んできた私がお勧めするアルバムと、その聴きどころを勝手に記事にさせていただきます。とは言えTULIPが発表したアルバムは非常に多いため、対象時期はメジャーデビューから初回解散ライブまでの間(1972年~1989年)に発表したアルバムに限定させていただきます。
なお、【50周年記念ツアー】に関する関連記事はこちらからどうぞ→
TULIP略歴
まずは、TULIPを全く知らない若い世代の方のために簡単に略歴を紹介させていただきます。
なお、詳細はウィキペディアをご覧ください→TULIPウィキペディア
・1972年 東芝EMI(現ユニバーサルミュージック)より、「魔法の黄色い靴」でメジャーデビュー
メンバー:財津和夫、吉田彰、安部俊幸、上田雅利、姫野達也
・1980年 オリジナルメンバーであった吉田彰(B,Vo)、上田雅利(Dr、Vo)が脱退し、宮城伸一郎(B、Vo)、伊藤薫(Dr)が加入
この時のメンバー構成が第2期TULIPと呼ばれる
・1982年 通算1,000回目のライブを【よみうりランド】で開催
・1984年 安部俊幸(G、Vo)、姫野達也(G、Ky、Vo)、伊藤薫(Dr)が脱退し、オールウェイズを結成し、オリジナルメンバーは財津和夫のみとなる
・1989年 中野サンプラザで解散ライブ開催 ※1984年以降のメンバー構成は割愛します。詳細はウィキペディアにてご確認ください
・1997年 再結成 メンバー:財津和夫、安部俊幸、上田雅利、姫野達也、宮城伸一郎 ※以降、解散~結成を繰り返すのでここも割愛します
・2014年 安部俊幸 7月7日死去
・2024年 吉田彰 2月16日死去
・2024年 7月19日 福岡追加公演をもって【50周年記念ライブ】完走
お勧めアルバム10選
先ほどもお断りしましたが、対象時期はメジャーデビューから初回解散ライブまでの間(1972年~1989年)に発表したアルバムに限定させていただきました。
理由は2つあります。理由①オリジナルメンバーが財津和夫さん1名となった以降のTULIPは、財津さんのワンマングループ(当然ですが財津さんの実力はピカイチ思い入れが強すぎるため です。
という訳で、TULIPという名前で活動は続いていましたが、チョイスしたアルバムは初回解散ライブ(1989年)までに発表したアルバムとさせていただきました。
また、ベストアルバム、ライブアルバム、企画アルバム(THE BEATLESのカバーアルバム「すべて君たちのせいさ」)は対象から外しています。
順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
アルバム名 | 魔法の黄色い靴 | 君のために生まれかわろう | TAKE OFF | ぼくがつくった愛のうた | 無限軌道 | MELODY | WELCOME TO MY HOUSE | Upside-down | THE LOVE MAP SHOP | I dream |
ジャケット | ||||||||||
発売日 | 1972年6月 | 1972年12月 | 1974年4月 | 1974年10月 | 1975年4月 | 1976年9月 | 1977年8月 | 1978年9月 | 1981年3月 | 1984年1月 |
主な収録曲 | ・魔法の黄色い靴 ・千鳥橋渋滞 ・私の小さな人生 ・もう笑わなくちゃ ・風 | ・早くおいで ・雨が ・君のために生まれかわろう ・一人の部屋 ・バイバイもうさよならさ | ・そんな時 ・セプテンバー ・あの、ゆるやかな日々 ・青春の影 ・愛は不思議なもの~笑顔をみせて | ・私のアイドル ・なくした言葉 ・ここはどこ ・僕がつくった愛のうた(いとしのEmily) | ・心を開いて ・私は小鳥 ・愛のかたみ ・サボテンの花 ・人生ゲーム | ・ふたつの鍵 ・淋しくて淋しくて ・あの娘は魔法使い ・ともだちのあなただから | ・僕はライオン ・博多っ子純情 ・置いてきた日々 ・たしかな愛 | ・心の糸 ・恋のドラキュラ ・私の悪いくせ ・Upside-down ・逆回転 ・約束 | ・THE LOVE MAP SHOP ・さよなら道化者 ・Sweet Memory ・Shooting Star | ・愛の迷路 ・この小さな掌(詩歩子へ) ・たったひとつのオーディエンス ・I dream |
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1位 魔法の黄色い靴
※YouTubeチャンネルで見つけたアルバムは貼っておきます。
【お勧めポイント】
・時は1972年、あのビートルズが解散して間もない2年後にメジャーデビューしたTULIP渾身のアルバム
・周囲のミュージシャンが英語詩ロックに走る中、日本語をロックやポップスのリズムに載せて唄うという、当時としては実験的なアプローチを見事にやってのけ一躍TULIPの名を全国に広めた
・この1枚が有ったからこそのTULIP。自分的には文句なしの第一位です🏆
2位 君のために生まれかわろう
【お勧めポイント】
・第一位に選んだ「魔法の黄色い靴」と同年12月に発売された2枚目のアルバムです。
・後年振り返って、この曲が特に売れたというヒット曲は含まれていませんが、1枚目同様に尊敬してやまないBEATLESの音楽的影響を大きく受けているアルバムです。
・後期になると曲作りはほとんど財津さんによるものになりますが、初期においては各メンバー合作による楽曲も多く、また名曲も多く生み出されています。
※3位に選んだ「TAKE OFF」を発表する間に、「TULIP THE BEST」「LIVE ACT TULIP(ライブ盤)」が発表されていますが、ここ選択対象から外しています。通常アルバム2枚を発表した直後にBEST盤を発売するというのもかなり異常な気もしますが(笑)
3位 TAKE OFF
【お勧めポイント】
・何と言ってもいまだに歌い継がれている名曲「青春の影」が収録されています。5年前にデビューし一躍トップ歌手の仲間入りをしたmiletさんもライブでカバーをしていますし、他のミュージシャンもカバーをしているTULIP名曲中の名曲です。
・「愛は不思議なもの~笑顔をみせて」のメドレーはBEATLESのアルバム【アビーロード】にインスパイヤされた楽曲だと思います。聴きごたえ十分です。
4位 ぼくがつくった愛のうた
【お勧めポイント】
・尊敬しているBEATLESへの想いを、シンプルなロックのリズムにのせた「私のアイドル」。TULIPはこの様な聴きやすいシンプルロックも非常に多いです。コーラスもメインを繰り返すシンプルな構成です。そのシンプルさが凄く好きです。
・「なくした言葉」は最初期の名曲です。ゆったりとしたアコースティックな楽曲でリードボーカルは姫野さんです。姫野さんの甘い声が曲に合っていてリラックスして聴けます。
・「ここはどこ」は作詞が安部さん、作曲が姫野さんというコンビから生まれた楽曲です。このコンビも最初期には数々の名曲を生み出しています。恋愛ソングなのですがメロディーはロック系でちょっと不思議な曲です。文才が無いので上手く説明できないので、是非聴いてみて欲しいです。
・アルバムタイトルにもなっている「ぼくがつくった愛のうた」です。BEATLESの「GIRL」の意図的に歌い終わりに入れているブレス音をこの曲で再現させています。
5位 無限軌道
【お勧めポイント】
・発表当時はそれほど注目していませんでしたが、後にドラマ(「ひとつ屋根の下」)の主題歌となり大ヒットした「サボテンの花」が収録されています。
・「心を開いて」「私は小鳥」「愛のかたみ」は静かでどちらかというと暗い曲ですが、とても良い曲です。BEST盤などには選曲されることはありませんが、アルバムを丸ごと聴かないと出会えない名曲です。
・「人生ゲーム」は財津さんの人生観が詰まった7分に及ぶ大作です。私はライブでこの曲が聴けなかったことが残念でなりません。
・財津さんの作った曲が全11曲中9曲を占めており、アルバムとしてのまとまりは感じるものの多様性が薄くなったアルバムでもあるといえます。
6位 MELODY
【お勧めポイント】
・「ふたつの鍵」は個人的な思い出ともリンクして大好きな1曲です。同棲としていた二人がいつしか別れを迎えます。『・・抱き合って抱き合って虚しさを慰めた。若かった愛だけど、君の持つ優しさは誰よりも知っていると今も思う・・』の歌詞は胸に刺さります。少しポップなメロディーにのせているため、曲を通じてあまり暗く感じさせないところが、天才メロディメーカー財津さんの成せる業だと思っています。
・「あの娘は魔法使い」は「私のアイドル」同様に明るいロックンロールです。初期の名曲「夢中さ君に」を継承するようにTULIPはライブでノレる曲を必ず準備してくれます(ああ、ありがたやありがたや)
・「ともだちのあなただから」はBEST盤にも度々選曲される曲です。幼馴染の男の子に恋する女の子の気持ちを唄った曲です。財津さんのハイトーンが冴えます。1980年代にオフコースの小田和正さんとユーミンさんと財津さんの3人で「今だから」という曲を発表しますが、ユーミンさんのキーが一番低かったですもんね。
7位 WELCOME TO MY HOUSE
【お勧めポイント】
・「博多っ子純情」は作詞・安部さんー作曲・姫野さんのコンビで作られた楽曲です。財津さん以外が作られた曲では全楽曲通して一番好きな曲です。福岡の祭り『山笠』の情景が浮かんできます。きっと今でも地元の方に愛されている曲だと思います。
・「僕はライオン」「置いてきた日々」「たしかな愛」などもBEST盤には選曲されませんが、アルバムを丸ごと聴かないと出会えない名曲です。
・今回7位としましたが、アルバム全体のまとまりを評価するとBEST3に入れて良い名盤です。
8位 Upside-down
【お勧めポイント】
・何といっても「約束」が収録されています。「ふたつの鍵」同様に若い男女が暮らす部屋の様子が心情とともに描かれています。『・・あの頃に、も一度帰りたい』の歌詞は泣けます。
・クレジットを見ると吉田さん(B)の収録への参加率が落ちてきているのがわかり、グループ内で何か上手くいっていないことが予想されました。実際1979年に「Someday Somewhere」発表後に、吉田さん(B)、上田さん(Dr)がグループを脱退し第1期TULIPは終わりを迎えます。
9位 THE LOVE MAP SHOP
【お勧めポイント】
・吉田さん(B)、上田さん(Dr)が脱退し、宮城さん(B)、伊藤さん(Dr)加入後の最初のアルバムです(第2期TULIP)
・「THE LOVE MAP SHOP」「さよなら道化者」「Sweet Memory」「Shooting Star」の名曲が収録されています。
・10曲中7曲は財津さんの作詞、作曲によるもので「無限軌道」同様アルバムとしてのまとまりは感じるものの多様性は薄く、最初期のTULIPと比較するとグループの方向性が変わり寂しくもあります。
10位 I dream
【お勧めポイント】
・「愛の迷路」「この小さな掌(詩歩子へ)」「たったひとつのオーディエンス」「I dream」などが収録されています。
・第2期以降のTULIPは【宇宙】をテーマにした楽曲が多くなっていましたが、ようやくこのアルバムから財津さんが宇宙から帰ってきた(笑)感じがしました。姫野さんのリードボーカルも聴けますし、第2期以降では一番好きなアルバムです。
まとめ
・TULIPは日本語をロックやポップスのメロディーにのせて唄った先駆的なグループです。Jポップを確立してきたアーティストの1つであると言えます。
・同じころ活躍した【オフコース】と比較され、『お前どっち派?』等という会話も良くありました(笑)オフコースももちろんリアルタイムで聞いてきましたし好きなアーティストではありますが、『どっち?』と聞かれたら迷わず『TULIP!』と答えます。
・TEST10などと順位をつけていったところ見事に発表順になってしましました。これは自分がその時聴いた時の年齢や状況が大きく影響していると思います。やはり多感な時期に聴いた曲というものは思い出とともに深く胸に刻み込まれているのだと思います。だから『魔法の黄色い靴』が第1位です(完全主観!)
・TULIPが居てくれて良かった。苦しいことを忘れて、明るくなれた。楽しかった。TULIPありがとう!!
おまけ
・TULIPのリーダーである財津和夫さんですが、他の歌手への楽曲提供を精力的に行ってきました。特に財津さんの名前を更に世に広げたのは松田聖子さんでしょう。ヒット曲だけ並べても「チェリーブラッサム」「夏の扉」「野ばらのエチュード」「白いパラソル」(いずれも作曲を担当)など多数提供しています。1980年代前半はTULIPの活動もしてしているので、一体いつ休んでいたのか不思議になります。アイドル達が唄うイメージとの親和性も高かったのだと思います。これは作詞家の松本隆さんにも言えることかも知れません。松本隆さんが職業詩人なら、財津和夫さんは職業メロディメーカー(誉め言葉です)の一人であるのは間違いありません。
TULIPを全く知らない若い世代の方は、まずこのアルバム【チューリップガーデン】(初期のBESTアルバム)を聴いてみてください。
気に入る曲が何曲か見つかるはずです。そしてそれを基点に深堀し、是非深みにハマってください(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。では、また。
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