こんにちは、みのむしチャンネルにようこそ。
今回は10月3日に迫ったビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の科目7「ねずみ、昆虫等の防除」のポイントのまとめを行いたいと思います。私のビル管理士チャレンジの過去投稿についてはこちらをご覧ください→
試験対策に使っているのは6年分の過去問題を掲載されたこちらのテキストです→
ちなみに私は現在過去問題集の2週目に入りました。出題頻度が高く覚えやすい、つまり得点が稼ぎやすい部分のみを備忘録としてまとめます。合格ライン65点を取るための戦術です。捨てた問題も多くあるのであくまでご参考まで!
ネズミ
基本情報
1㎝超える隙間があると出入りする→隙間、メッシュは1㎝以内とする
種類と特徴
種類 | 特徴 |
ドブネズミ | 泳ぎが得意、殺鼠剤による駆除が効果的 |
クマネズミ | 建物の優先種、運動能力が高い、警戒心が強く毒餌を食べない、罠による捕獲は困難 |
ハツカネズミ | 農村に分布、警戒心が低く、粘着罠で捕獲可能 |
ゴキブリ
基本情報
1.潜み場所を持つ 2.不完全変態(幼虫→成虫、サナギにならない) 3.夜間活動性 4.集合性(フェロモン作用による) 5.雑食性 6.毒餌の即効性なし、殺虫剤に対する抵抗性ある
ゴキブリ指数
1日1トラップあたりの捕獲数。
例)3か所に4日間配置したトラップの捕獲数が24匹の場合→24/(3*4)=2 ゴキブリ指数は2
生息調査
許容水域:良好な状態、現状維持 ゴキブリ指数:0.5未満
警戒水域:放っておくと問題が生じる可能性がある ゴキブリ指数:0.5以上1.0未満
措置水域:すぐに防除作業が必要 ゴキブリ指数:1.0以上
防除方法
方法 | 特徴 |
残渣処理 | 行動習性を利用した残効性の高い殺虫剤を通路などに散布する |
空間処理 | 室内に薬剤を充満させて30分~1時間部屋を閉め切る |
毒餌処理 | ホウ酸・ヒドラメチルノンなどの製剤を使う。遅効性(×速効性)。飲食店で使用する |
粘着トラップ | 生息密度が高くない場所に用いる、ゴキブリが慣れるまで設置、薬剤処理と併用 |
追い出し効果 | フラッシング効果、物陰に潜んでいる害虫を追い出すが、必ずしも致死しない |
種類と特徴
種類 | 特徴 |
チャバネゴキブリ | 飲食店で発生、低温に弱い、茶褐色で小型、卵から成虫まで3-4ヵ月、雌は孵化直前まで卵を尾端で保持、全国に分布 |
クロゴキブリ | 大型で関東以西に分布 |
蚊
基本情報
吸血するのは雌のみ コスカリは非吸血
チカイエカのみ建物内で発生。それ以外は屋外で発生して建物内に侵入
ヒトスジジマカ以外は夜行性
種類と特徴
種類 | 特徴 |
アカイエカ | 有機物の多い下水道で発生、冬を成虫で休眠、チカイエカと外形で区別困難、全国に分布、ウエストナイル熱を媒介 |
チカイエカ | 建物地下で1年中発生、冬に休眠しない、最初の産卵を無吸血で行う、殺虫剤抵抗性が認められる、全国に分布、病気を媒介しない |
コガタアカイエカ | 水田で発生、日本脳炎を媒介 |
ヒトスジシマカ | 雨水桝・空き缶の溜水で発生、関西以西に多い、昼間もヒトから吸血、デング熱を媒介 |
シナハマダラカ | 水田・湖沼で発生、マラリアを媒介 |
「○○スジカという名前の蚊は○○熱という名称の病気を媒介する」とざっくり覚えちゃいましょう!
ハエ
基本情報
雌も雄も吸血しない
種類と特徴
種類 | 特徴 |
チョウバエ | し尿浄化槽、排水層のスカムから発生、夜行性 |
ノミバエ | 腐敗した動物質、排水層のスカムから発生 |
ショウジョウバエ | 生ごみ、腐敗した植物質や果物 |
クロバエ | 大型、気温が低い時期に発生 |
イエバエ | 畜舎、ゴミ処理場に発生、O-157を媒介 |
キンバエ | ハエ病の原因 |
ニクバエ | 大型、卵胎生 |
ダニ
基本情報
身体の構造は顎体部と胴体部からなる、分類学的にはクモに近く昆虫ではない
種類と特徴
種類 | 特徴 |
マダニ | イヌが宿主となって発生、幼虫・若虫・成虫全ての段階で雄雌とも吸血、ライム病・日本紅斑熱・重症熱性血小板減少症候群を媒介 |
ツメダニ | 他のダニやチャタテムシなどを捕食、非吸血 |
ヒョウヒダニ | 室内塵に生息する、人は刺さない、気管支喘息の原因 |
ヒゼンダニ | 人の皮下に内部寄生する、疥癬症の原因になる、高齢者福祉施設で被害が多い |
ケナガコナダニ | 管理不十分な保存食が発生源、長期の乾燥に弱い |
イエダニ | ネズミに寄生 |
ワクモ | 鳥に寄生 |
ノミ、シラミ、ハチ、ガ
基本情報
白色蛍光灯は高圧ナトリウム灯に比べて昆虫類を誘引しやすい
種類と特徴
種類 | 特徴 |
ネコノミ | ネコ以外にヒト・イヌからも吸血 幼虫は吸血せず、我が国のほとんどのノミ被害 |
トコジラミ | 幼虫・雌雄成虫とも吸血 |
ユスリカ | アレルゲンとなることもある |
シバンムシ | フェロモン作用を用いたトラップ有り |
殺虫剤・忌避剤
基本情報
殺虫剤は全て医薬品・医療部外品(毒薬・劇薬ではない)
乳剤や油剤を一定以上保管する場合は少量危険物(第4類 第2石油類)の届出が必要
種類と特徴
種類 | 特徴 |
有機リン系殺虫剤 | 殺虫力が強い、ノックダウン後に死亡する、対称型・非対称型がある 品名:○○ホスの名称が多い |
ピレスロイド系殺虫剤 | フラッシング(追い出し)効果あり、魚毒性が高い、忌避効果がある、ノックダウン後に蘇生する傾向 品名:○○リンの名称が多い |
殺虫剤の効力を示す指標
指標 | 記号 | 特徴 |
殺虫力 | LD50 | 【50%致死薬量】昆虫の集団の50%を殺すのに必要な1匹あたりの薬量、数値が小さいほど殺虫力が強い |
LC50 | 【50%致死濃度】昆虫の集団の50%を殺すのに必要な濃度 | |
速効性 | KT50 | 【50%KDタイム】昆虫の集団の50%をノックダウンするのに必要な時間 |
羽化阻害 | IC50 | 【50%阻害濃度】昆虫成長制御剤などの評価に用いられる |
残効性 | ー | 薬剤が分解して効能を失うまでの時間 |
散布機器
種類 | 特徴 |
噴霧器 | 100‐400μmの粒子を作り出す |
ミスト機 | 20‐100μmの粒子を作り出す |
煙霧機 | 0.1‐50μmの粒子を作り出す |
用語
用語 | 意味 |
経口的 | 食物として口から取り入れさせる |
経皮的 | カラダ表面から残渣を取り入れさせる |
ADI | ヒトが一生の間に毎日摂取しても安全な1日あたりの薬量 |
NOAEL | 実験動物に連日投与しても毒性が認められない薬量 |
害虫の姿形がわからないと名前が覚えにくいという方はこちらをご覧ください → アース製薬 害虫辞典
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最後までお読みいただきありがとうございます。
では、また。
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