こんにちは、みのむしチャンネルです。今回は4月7日にテレビ東京「WBS(ワールド・ビジネス・サテライト)」で放送されていた、ロシアのウクライナ侵攻を背景に話題を集めている【戦争題材の本】をご紹介いたします。
なお、本文は全て番組からの引用です。
同志少女よ敵を撃て 逢坂冬馬
・2022年本屋大賞 受賞作品
・第11回アガサ・クリスティ賞 受賞
・逢坂冬馬さんのデビュー作品
・発行部数 41万部
・第二次世界大戦時の旧ソビエト戦を舞台にした物語。ドイツ軍に母を惨殺された少女が旧ソ連軍の狙撃兵となる様子を描いている
・昨年発売されたフィクション小説だが、戦争の描写がリアルで今のウクライナの悲惨な状況を連想させると話題を呼んでいる
この作品が世に出て、現実と重なる部分が非常に多いが、それについてどの様に考えていますか?
本当に最悪の形で時代性を獲得してしまった。戦争だけは本当に起きて欲しくなかったですし、まさか作品を書いている時には思ってもいなかったので、複雑というよりも本当に悲しい限りです
だからこそ自分がコメントを発する時に、なるべく誤読を避ける様にしなければならない。これはその「武器を持って勇ましく戦えという小説ではない!」という事は言わなければならない
現代のロシアが行っているのは明らかな侵略戦争ではあるけれども、だからと言ってロシアを悪魔化して捉えないで欲しいという事も伝えていかなければならない。それはこういう作品を世に出した以上は責任として逃れられない
実際に例えば今、ウクライナの皆さんを見ると女性、子供たち・・やっぱり弱い立場の人間が、まぁ、引き剝がされて避難に行く。こういう選択をせざるを得ない、女性の立場でも色々あるんだなと感じます
女性が火炎瓶を手作りしたり木製の自動小銃を使って銃の使い方を訓練していたりという姿が映し出されています。ただ、忘れて欲しくないのはそれらはヒロイックな状態ではなくて、市民が武器を取って戦わざるを得ない状況そのものが、そもそも地獄なんだということ
逢坂さんは、たとえ停戦が実現したとしても、戦争は終わった事にならないと指摘します。
おびただしい死と、怒り悲しみ憎しみだけが残る。関わって生き残っていくのも地獄でしかない。実現はして欲しくなかったですが、(この作品が)警告にはなったかも知れない
受賞を素直に喜べないという姿が伺えたんですが、本屋大賞に選ばれました。「小説はエンターテイメントとして楽しんで欲しい」ともお話されていました
物語 ウクライナの歴史 黒川祐次
・ウクライナの文化や1991年独立までの経緯などを解説
・2002年8月に発売された作品
・新書部門で3週間連続の1位を記録 ※トーハン調べ 4月5日まで
・2002年~2021年の発行部数は約3万部であったが、2022年3月以降に9万部の増刷となった
ソ連の中にウクライナがあった事は知っていたんだけど、それが何であんなに憎しみ合うようになったのかが、この本で知ることが出来た
1回売れ行きが落ち着いてから売り上げが伸びていくのは珍しいケースで、ここまで伸びるのは想像していなかったので驚いています
ロシアのウクライナ侵攻を背景に【戦争題材の本】を特設している書店も増えているようです。現実が深刻なだけに正しい知識を身に付けたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。では、また。
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